勤怠管理や経費精算はどの部門?新入社員のよくある疑問を解決して負担を減らそう

新入社員への教育というとビジネスマナーや業界知識などが大部分を占めますが、勤怠管理や経費精算といった社内業務についてもしっかりと伝えることが大切です

会社での常識は新入社員の非常識

大学を卒業したばかりのフレッシュな新入社員の姿を見ているだけで私たちも身が引き締まる一方、なんだかソワソワとした空気に包まれる4月。右も左も分からない新入社員への教育はとても大切だからこそ、教える側も頭を悩ませますよね。

 

新入社員研修で教えたはずなのにいざ部門に配属されると、「何度教えても手続きの方法を覚えてくれない…備品の場所など些細な質問が多くて大変…」と嘆く教育担当者もいるのではないでしょうか?

 

何度教えても覚えてもらえないというのは本当にストレスですよね。でも、いま一度思い出してほしいのが、長年働いている私たちにとっては常識でも、彼らにとってそれは常識ではないということ。かつて自分が新入社員だった時代、同じように右も左も分からず戸惑ったはずです。新入社員にとってはビジネスマナーや業界知識だけでなく、『会社』という組織そのものが未知の世界だということを踏まえたうえで新入社員研修の中身について考える必要があります。

 

新入社員が抱えるストレス

配属されてすぐの新入社員にとっての大きな負担は「誰に聞いて良いか分からないこと」です。たとえば上司に「この書類をA社に郵送しておいて」と頼まれたとします。会社について良く知っている人であれば、どこに封筒があり、だれに頼めば郵送してくれるのかはとても簡単なことでしょう。

 

でも新入社員にとっては違います。「封筒はどこにあるのか?」まずそこから始まります。分からないので教育担当の先輩に聞きますが、言われた場所に行ってみるとタイミング悪く封筒はありません。ここで、会社について良く知っている人であれば、総務の人に「封筒が切れているので補充してもらえますか?」と声をかけることができますが、備品の補充がどこの部署の担当か分からない場合、新入社員はまたもや先輩に同じ質問をすることになります。

 

これは聞かれたほうも「なぜ封筒くらい自分で探せないんだ…」と思ってしまいますし、聞いた本人も「封筒も探せないダメな奴って思われているんじゃないか…」と感じてしまいますよね。

 

新入社員の多くは大きなミスではなく、こういった小さな出来事でストレスをためていきます。備品の場所や、コピー機の使い方、勤怠の入力や申請のルール、交通費の申請方法や、パソコンにソフトウェアをインストールする際の手順、様々なことでつまずきます。

 

最初からできる人なんていないのですから、失敗を繰り返して成長するものだと諸先輩方は言うかもしれませんが、社会に出てすぐの新入社員にとっては大きな問題です。会社としても入社してすぐに辞められては元も子もありません。そう考えると、小さなことだと軽視せず、ちょっとした不安は取り除いてあげたほうがお互いのためといえるでしょう

 

マニュアルの場所だけ教えてもあまり意味がない?!

どの企業でも入社後はまず新入社員研修を行いますよね。その中で就業規則の説明や、日々の勤怠の入力、申請の仕方、システムの使い方など、日常業務で必要なことが一度に説明されます。

 

研修期間は限られているため、「分からないときは、マニュアルを見るように」と説明を終了することが多いのではないでしょうか?

 

それを聞いた新入社員も「マニュアルを見ればいいんだ」と納得するのですが、実際に自分で手続きや申請をするときになってみると、「マニュアルといっても、どのマニュアルを見ればいいのか分からない」という状況に陥ることがあります

 

新入社員からの質問で「○○のマニュアルってどこでしょうか?」と聞かれることはとても多いですし、実は新入社員に限らず中堅社員でも把握していないことが往々にしてあります。また、マニュアルに書いていないことに関する内容の場合もまた悩ましいところです。「給与明細に関することを聞きたい」と思ったとき、聞くべきは労務管理ですが、そのことを知らない新入社員は「お金のことだから、経理かな?」と思うかもしれません。

 

これらのことはその都度だれかに聞けばいいことかもしれませんが、各部署の役割をちゃんと理解していれば悩む時間は減らすことができますし、間違ってしまって複数の部門を行ったり来たりする必要もなくなるでしょう。

 

総務、労務管理、経理の役割を教えておこう

新入社員に会社の全体像を教える場合に大事なのは、会社を構成するそれぞれの部署がどのような役割を担っているかをしっかり伝えるということです。会社の売り上げに関する部門についてはよく知っているものの、それを支える部門については何となくでしか理解していない新入社員は多いもの。

 

花形部署については「どんな部署なのか」を説明する企業は多いと思いますが、総務労務管理経理がどんなことをしている部署かまで説明する企業は少ないですよね。おそらく配属先についての知識を持ってほしいので主要な部門の説明に力が入るのだと思いますが、日ごろの社内業務で関わることが多い総務、労務管理、経理こそ、その役割を知ってもらうことがとても大事です

会社の管理部門

このように、会社の運営を支える部門ごとにどのようなことをしているかが分かる資料を1枚用意するだけでも大分違います。管理部門の役割を教えると言っても全ての業務を教えるのではなく、一般社員と関わりがある内容に特化しておきましょう。

 

説明の複雑さはシステム化で軽減できる

新入社員研修は時間が限られています。その限りある時間で、会社のルール、社会人としてのマナー、ビジネススキル、コンプライアンス、メンタルヘルスなど、様々なことを教えなければいけません。その中で勤怠管理経費申請などを詳細に説明するのは時間的に難しいですよね。特に、アナログな方法を取っている場合は申請する人が判断しなければいけないことが多い分、説明も複雑になりがちです。

 

説明が複雑だということはミスも発生しやすく、担当部署にとっても、新入社員にとっても負担となります。新入社員に限らず、社員全体から問い合わせが多い、間違いが多いという場合は、システムによる自動化も検討すべきタイミングかもしれません

 

人手不足が叫ばれる昨今だからこそ、新入社員の早期離職は避けたいものですし、即戦力になってもらいたいもの。社員の負担を減らせるところは減らし、本来の業務に集中できる環境を作っていきましょう

 

 

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