USB接続でタブレットがICカード対応のタイムレコーダーに
ICカードをピッとタッチするだけで打刻ができるタイムレコーダー。導入するには少し敷居が高いと感じる人も多いのではないでしょうか?しかしそのイメージに反して、USB接続で簡単に対応できるタイプもあるので見てみましょう。
タブレットをタイムレコーダーとして使う方法
タイムレコーダーと言っても、最近では紙のタイムカードを使ったものではなく、パソコンやタブレットをタイムレコーダーとして使うタイプも増えてきています。では、パソコンやタブレットをどのようにタイムレコーダーとして使うのでしょうか?
製品によって違いはありますが、基本的には
- タイムレコーダーとして使いたい端末に専用のアプリケーションをインストールする
- インストールしたアプリを起動し必要な設定を行う
- 設定が完了したら、打刻用の待ち受け画面を表示し従業員入口に設置する
- 従業員は出退勤時に設置された端末の画面で打刻する
という流れで利用することになります。
打刻したデータは管理画面で確認することができ、集計や給与システムとの連携、出勤簿を作成するなどの機能がついていることが多いです。
USB接続でICカードリーダーを付ければ打刻もラクラク
タッチ対応しているパソコンやタブレットであれば、画面上で自分の名前を選択し、出勤・退勤ボタンを押すことになります。
人数の少ない会社であれば、自分の名前を探すのもそれほど苦労はしませんが、人数が多い場合は『自分の名前を選択する』という最初のステップで時間がかかってしまい、打刻待ちの列ができてしまうことも。
こういったケースの場合、ICカードをかざすだけで打刻できるようにすると、時間を短縮することが可能です。従業員のICカードを事前に登録しておくことで、個人を特定できるようにしておく仕組みとなります。
ICカードを使った打刻となると、それこそ専用のタイムレコーダーが必要なのでは?と考えがちですが、タブレットやパソコンの場合でも、アプリケーションがICカードリーダーに対応していれば、カードリーダーをUSB接続して設定するだけ。
1つの事業所の人数が多い場合は、ICカードによる打刻も視野にいれ、アプリケーションの選定を行うといいですね。
どんなICカードが使える?
ICカードによる打刻を採用する場合に気になるのが、使えるICカードの種類です。
大きく分けるとICカードは以下の2種類があります。
- Felica規格
- MIFARE規格
PASMOやSUICAなどの交通機関で使えるICカードや、おサイフケータイ、Edy、nanacoなどがFelica規格にあたります。もう一つのMIFAREはというと、こちらはtaspo、社員証でよく採用されている規格です。
タイムレコーダーで使えるICカードリーダーの多くはこの両方の規格に対応していますが、どちらか一方のみしか対応していないという場合もあるので、使いたいICカードの規格をしっかり確認し、ICカードリーダーを選定しましょう。
タブレットでICカードを使うメリット・デメリット
タブレットやパソコンによるタイムレコーダーでICカードによる打刻を可能にすることの最大のメリットは打刻のスムーズさでしょう。
ICカードを使わない場合、タブレットやパソコンで打刻する際は
- 一覧から自分の名前を選ぶ
- ユーザーIDとパスワードを入力する
といった方法で個人を特定するワンステップが発生します。
前者の場合は、アプリケーションの作り次第ではありますが、自分の名前を探す時間がかかってしまいますよね。ユーザーIDとパスワードを入力する後者に至っては尚更です。
ICカードによる打刻であれば、最初に各従業員のICカードを登録するという手間は発生しますが、打刻時に自分の名前を選んだり入力する手間が省けます。
ただ、ICカードによる打刻はメリットばかりではありません。ICカードを忘れた場合の打刻方法をどうするかといった問題や、失くした場合の再登録に関する社内での業務フローを整える必要性がでてきます。
そのため、ICカードを忘れた場合に、他の方法でも打刻ができる仕組みをもったアプリケーションを選ぶということが大事なポイントです。
タブレット×ICカードリーダーの組み合わせがおすすめの業態
タブレットやパソコンを使ったタイムレコーダーは初期費用も抑えられるので、手軽に導入しやすいのが魅力です。これまでお話ししてきたようにICカードリーダーを組み合わせれば、打刻もスムーズにできますし、今まで紙のタイムカードを使っていたのであれば集計の手間や、タイムカードの管理といった手間から解放されます。
しかし、タブレットやパソコンにアプリケーションをインストールして使う場合、端末のアップデートやアプリケーション自体の更新という作業が発生します。
大きな企業の場合、部署ごとにタイムレコーダーを配置するということもあるでしょう。そういった場合、複数のタイムレコーダーをそれぞれアップデートするのはかなり大変な作業になりまよね。
こういったケースの場合は、業者が一括で管理してくれるクラウド型やASPタイプのタイムレコーダーを選ぶのがおすすめ。
逆に、中小企業で1つだけ端末を用意するという場合は、それほど手間ではありませんので、手軽に始められるタブレット×ICカードリーダーの組み合わせは向いていると言えるでしょう。
新たにタイムレコーダーを導入しようと考えているのであれば、機能や価格も大事ですが、ぜひ運用する際のこともイメージして検討するようにしてください。